原題は「Time Management for System Administrators」なので、「エンジニアのための」という表現は決して正確ではないと思う。ただし、本書で想定しているのは、割り込みが多い仕事に従事し、かつ、スクリプトを書くなどのソフトウェア技能に長けている人である。なので、システム管理者以外でも使えるかと。
絶対にうそをついてはいけない。誰にうそをついたのか、どんなうそをついたのかを覚えておかずにすむよう、真実を述べるほうがよい。そうしないと、何か重要なことのために温存しておかなければならない頭脳に余計な負担をかけるだけである。(p.97)
なるほど。生産性向上のために、正直であることが必要である、と。
上司を査定するための基準が会社にとってふさわしくないものであると感じたらどうしますか。[...] 上司の査定基準を決定した経営陣の判断を信じなければなりません。あるいは、両方の目標達成に向けて懸命に努力します。むずかしそうですか? 会社に何がふさわしいかについて上司の上司よりもよく理解しているほど懸命であるとしたら、両方の目標を同時に達成する方法も難なく見つかるでしょう。(p.132)
世の中には、どうしようもない経営陣が存在しますが、それでも自分よりは頭がいいだろう、と。少なくとも、自分には当てはまっていると思う。というわけで、上司の言うことは素直に聞こう。
プロセスを改善する究極の策は、プロセスを排除することです。自動化するのではなく、排除するのです。(p.159)
捨てる作戦。他にもメーリングリストのキャンセルなど、破棄を推奨する提案が書かれている。RSS リーダやアンテナの登録数を定期的に見直すべきかも。
Thomas A. Limoncelli / エンジニアのための時間管理術