2015-01-25

Power of 複数案

仕事の合間(つまり、起きている時間の大半)に Twitter を眺めていたら、こんなツイートに辿り着いた。


念のために書いておくと、プロならベストな一案を持っていくべきとか、事前にすりあわせろとか、そういう話をしたいのではない。

自分の役割はなんなのか、相手の役割はなんなのか、という認識を醸成するという話なんだろうなと思った。それによって、前に進ませるのが目的なのだ。

ここで、ちょっと話をずらす。ダン・アリエリーが「予想通りに不合理」で出している例で、雑誌の定期購読の価格設定のエピソードがある。

1. オンライン購読 $59/year
2. 雑誌の定期購読 $125/year
3. オンライン + 雑誌の定期購読 $125/year

2 には、意味がないように見える。けれど、1、2、3 を提示した場合と、 1 と 3 だけを提示した場合では、後者のほうが 3 を選ぶ率が高かったという結果がある。「これは選ばないんじゃないかな」っていうのが入っていると、相対的に欲しいものがより明らかになってくる(あるいは、相対的に魅力的な選択に見えてくる)。

「これだろ」って提案がベストであっても、ちょっと外れた案が見えることによって、本命提案の精度が明らかになり、それゆえ精度を上げていくことができる気がする。