2009-01-05

森博嗣の S&M シリーズ

森博嗣の「S&Mシリーズ」を読みはじめ、「すべてがFになる」「冷たい密室と博士たち」「笑わない数学者」「詩的私的ジャック」「封印再度」を読みました。最後に読んだ推理小説は、小学生の頃に読んだ、江戸川乱歩の怪人二十面相シリーズなので、20年ぶりくらいの推理小説です。



謎解きがマインスイーパをやっている感じで面白いです。このセルの周りには爆弾が1個なので、こっちには絶対に爆弾が無い、というような感じです。境界条件を特定して、それらの条件を満たすような系をみつける、と。



面白い言い回しを、いくつか。



犀川は何を言ったのかよく覚えていなかった。たぶん、精神が忘却を強く望んだのであろう。(笑わない数学者 p.375)



恥ずかしい発言をした後に。



実は、あの日、パーティのあとで、西之薗君がキッチンでサンドイッチ……、のようなもの……を作ったんです。これは、僕の記憶が曖昧なのではありません。記憶は極めて鮮明ですが、彼女の作ったものが曖昧だった (笑わない数学者 p.440)



まずい料理を食わされたことを回想するときに。



犀川にとって食事のコンセプトは、エネルギィ補給であって、空中給油みたいな形態が理想である。(封印再度 p.252)



昼食時、自席でカロリーメイトを食べていることをごちゃごちゃ言われたときに。あるいは、参加したくない会食に誘われたときに。



あと、どこで出てきたのか忘れましたが「太陽暦の1月1日は、太陽系における特異点でも何でもない」みたいなのが出てきます。記念日的な行事に参加したくないときに。ちなみに、普段読まない推理小説を5冊まとめて読めるのは、年末年始の休暇くらいだと思います。