構成管理というは、開発プロセス全域に影響があるので、変化を起こすときに大変な思いをすることがあるんじゃなかな、と思います。プロジェクトの途中で、しかも、自分が下っ端だったり、いろんな事情で発言力が弱いときだってあると思います。どっかのこわい話とか、バージョン管理システムについて の話題とか。
そんなときに、この本のプラクティスをちょっとずつ実践することで、ちょっとずつプロセスに変化ができて、その変化に慣性がついてくれば、大きな変化になるのかも知れません。幸か不幸か、私の職場は mercurial + trac 、最近は redmine ですし、多少ラディカルな変化も受け入れやすい体質なので、よく分かりませんが。
すべての変更(とその依存関係)が、集約化された統合ビルドプロセス によってビルドされるかどうかを確認して下さい。 p.114
Python のウェブアプリの場合は、本番環境へのデプロイも含まないといけませんね。実行時まで分からないことが多いというのは、こういうとき割と不便です。
新しいメジャーリリース用にコードラインを分岐する時が来たら、前回のリリースラインから新しいリリースラインを分岐する代わりに、まず前回のリ リースラインを本流にマージして下さい。そこから新しいリリースラインを分岐してドさい。 p.62
まず、現行最新版の変更を、メインの開発作業に取り込め、ということですね。
バージョン管理システムを使って、ベンダから受け取ったソフトウェアのバージョンと、顧客に配布したソフトウェアの両方を管理して下さい。 p.123
どっかから拾ってきたライブラリを使用するときには、(1) 本家から引っ張ってきたコードを保持するブランチ/リポジトリ、と (2) そのコードを自分で変更したコードを保持するブランチ/リポジトリで管理せよ、ということです。本家でバージョンアップがあったら(1) に取り込み、つづいて、(1) を (2) に取り込む、ということです。
フレームワークが大きくバージョンアップするような場合には、そうはいきませんが、それはまあアプリケーションからみたら、プラットフォームが変更されるということなので、ここでの議論の対象外です。
それぞれのビルドをすべてスモークテストの対象とし、アプリケーショ ンがあまりにも明らかな形で動かなくなることがないように検証しましょう。 p.145
スモークテストというのは、機械の箱を開けて修理したあとに、電源を入れたときに煙が出ないか確認する、というのが語源です。つまり、よっぽどひどいコード変更をしていないのか、というののテスト。
API を提供するサーバ開発と、JavaScript や Flash で書かれたクライアント開発が、別組織になっているときのデバッグ中に使いました。各 API 個別のテストはもちろん書いてあるのですが、それとは別に、ちょっとした変更を依頼されたときに、スモークテストを走らせていました。
回帰テストのテストケースは、以下の項日から構成するとよいでしょう。
- リリース前の品質保証プロセスで見つかった問題。
- 顧客およびユーザから報告された問題。
- 要求什様に雌づくシステムレベルテスト。
p.158
(テストがないという意味での)レガシーコードを触るときに、これやりますね。まず fail するテスト書いて、修正して、pass させる。それを回帰テスト(ユニットテストに含めるにしろ、より上位レベルのテストになるにせよ)として残す、と。レガシーコードをいじるときには、いきなり全部のテストを書くわけにもいかないので、変更/修正する箇所から段階的に追加していくことになるかと。
リリース済みバージョンと次回リリースの開発を同じコードラインで対応しようとするのではなく、保守用と継続開発用でコードラインを分割しましょう。 p.171
よい子のみんなは、きっとやっているよね ♡