2008-02-23

デイヴィッド・ストラウス / チームが絶対うまくいく法

デイヴィッド・ストラウスによる「チームが絶対うまくいく法」、原題は「How to make collaboration work」です。複数人、複数グループによって何かするときに、うまく進める方法論を説いたもので、基本的にコンセンサスを得る方法を紹介しています。

そもそも問題がきちんと定義されないまま多数決で賛否を語ろうとするからうまくいかないのだ。(p.22)



コンセンサスづくりの作業の大半は、問題領域で行われる。[...] もしも解決領域に早く移りすぎると、各人が自分たちの立場を強く主張しようとするため、チームが分裂してしまう。(p.81)

問題の発見や定義をして、関係者の同意を得てから、解決にあたりましょう、と。問題発見の重要性を過小評価することがありますね、私は。問題が自明であるという前提で議論や思考を進めると、解決する必要のない問題を解決することになります。と、ワインバーグがあれほど言っているのに。

模索的なアプローチは、臨機応変で手軽だが、成功を保証してはくれない。ひるがえって、体系的なアプローチは機械的で融通がきかず時間はかかるが、必ず成功する。 (p.34)

ここで言う体系的なアプローチというのは、解探索を総当りに近い方法で行うアプローチを指します。木の探索なら、depth-first か branch-first かみたいなこともありますが、とにかく愚直な方法。なので「有限時間内に最適解が見つかる」ことは保証されません。模索的なアプローチというのは、ヒューリスティックのことです。どっちかではなくて、両方をうまく使うほうがよいですね。どのアプローチを使うか、というメタ問題の解決に時間がかかったりしますが。

議事次第を計画することは、会議を成功に導くためのもっともパワフルなツールと言ってよい。(p.111)



だいたいの目安だが、一時間のかいぎには一時間くらい時間をかけて準備をすればよいだろう。(p.117)

段取り重要。会議時間と同じくらいの準備をするのが、どのくらい現実的なのかよく分かりません。直感的に、そのくらいの時間をかけると、円滑に議論が進む気はします。




チームが絶対うまくいく法