2006-01-12

ジャレド ダイアモンド / 銃・病原菌・鉄〈上巻〉



特定の集団(民族とか国民とか)が、別の集団よりも繁栄した原因は、究極的には地理的条件で、農耕や病原菌は因果関係の途中に位置するという主張である。上巻では銃や鉄の話は、まだ出てこない。



ヨーロッパ中央部と南東部に居住していた狩猟採集民のあいだに食料生産が広がっていったのは、食糧生産を実践する生活と競合できるほど、この地における狩猟採集生活の生産性が高くなかったからである。[p.157]


狩猟で食べていけるのであれば、狩猟する。狩猟で食べていけない、または、食糧生産したほうが投資対効果が高ければ、食糧生産する、と。



[熱帯東南アジアや熱帯アフリカ] の植民地支配の確立が、南北アメリカ大陸より約四〇〇年も遅れたは、こうした [コレラや黄熱病のような] 病気がヨーロッパ人進出のさまたげとなったからである。[p.317]


病気が侵略に有利に働いたり、不利に働いたりしたらしい。意図せずに細菌攻撃していたことになる。