2013-12-16

ベルビュー / クリーク

ベルビュー醸造所のクリークというビールがある。ビールとは思えない、チェリージュースのような甘酸っぱい炭酸飲料である。アルコール度数は、普通のビールと同程度の5%である。

ベルギーには、麦汁だけ用意しておくと、そこらへんに漂っている菌がついて、ビールを醸造できる地域がある。この製法で作られたビールをランビックという。日本で普段飲むビールと比べると、苦味がなく、非常に酸っぱい。ランビックに、クリークと呼ばれるチェリーを混ぜてつくられたのが、ベルビュー醸造所のクリークである。ここまで、ほとんどの情報は、漫画「もやしもん」が出典である。

知人(ここでは某としておこう)とベルビュー・クリークを飲んだことを思いだす。某と私は、外国の食材やお酒が売られている気取ったスーパーに行き、ベルギービールを飲もうと、カゴにビールを放り込んでいた。某は「総ての工程が終わってからではなく、醸造の段階でチェリーを入れるのがクリークなのだ」などと話しており、私は「めんどくせーよ」などと言い返したと記憶している。どちらにしてもお互い知ったかぶりで、ベルギービールを買った。

知識がないながらも、楽しくクリークや白ビールを飲んでいた。買ったビールにはランビックも含まれていた。某は知識ゼロでランビックを口に運んだ。あまりの酸っぱさに、私の自宅であるにも関わらず吐き出し「ぐへっ、これはダメだ、腐ってる、ぜったいヤバイ」と取り乱した。錯乱某である。