ギネスのドラフトギネス缶を買ってきた。無造作にグラスに注いでも、缶の中にあるボールのおかげで、細かくクリーミーな泡が立ち、ちょうどよいバランスになる。ローストした大麦を使う黒ビールなので、香ばしい。わずかに酸味がある。香ばしさと酸味で、味がしまっている。
ビールが好きだ、と言うと、やっぱりドイツビールがいいのかと聞かれる。実はドイツビールよりも、ギネスなどのアイリッシュビールが好きだ。特に白っぽいビールよりも、黒いビールが好きである。黒ビールの焙煎された麦の香ばしさが好きなのだ。
などと話したりすると、今度は自分で醸造しないのか、と言われることもある。ビールに関しては消費に徹すると決めている。例えば黒ビールが好きだからと、麦をローストしたとしよう。苦味が欲しくなって様々なホップを買い漁る。飲み比べたいので、同時にいろいろ作る。簡易でいいから広い場所が欲しくなって、借金して場所を借りたりする。
だが思い出してみよう。そもそもビールで商売をする気はないのだ。ただ味わいたかっただけなのだ。儲けがないので、借金も返せなくなる。金を貸してくれた銀行にしてみたら、ビールだけでなくローンが焦げ付いてしまうのだ。